事故物件でないのにマンションに住みついていた女の霊 2
【ほんとうにあった怖い話し】
約2週間前から準備した引越しも終わり
地元を出発した親子3人は夜9時ぐらいに部屋へと着きました。
部屋の玄関に着くと目の前には隣のマンションの部屋が見えます、その部屋は障子がボロボロに裂けていてました。
鍵を開けるとある程度おしゃれなレイアウトにまとめた部屋が私達を迎えてくれました。
「グリーンをきれいに飾ったのでなんだか落ち着くね」
いろんなことを話し、その夜は3人で初めて寝ました。
何事もなく朝が来ましたが、父は何かを感じていたようでしたが普通にしているのを私は気づいていました。
その日は明日の出社前で、その街に数年前から住んでいる兄が昼過ぎにやってきました。
久しぶりに家族4人がそろい、夕食の準備を母がしていました。
父は引越し疲れが出たのか気づいたら床で寝ていました。
私は兄と母と話している時です。眠っている父がなんだか苦しそうにもがきながら、モニョモニョと何かを喋っていました。
「オン…イ…ダヤ…カ」
そしてパッと目を覚まして起き上がりました。
「何かうなされてたし、喋ってたよ」
私がそういうと父は、
「夢でな、女の人が上に乗ってものすごい形相で首を締めていたので、ご真言を唱えてたんだ」と言いました。
「やめてよー」
こういう話を嫌いで信じない母がそういうと父も私を怖がらせてはいけないと思ったのかデパートやお店の話しになりました。
その夜は部屋で食事をして父は実家へと戻りました。
3日間は母がいてくれるので私は安心してその日は休みました。
それからは新しい仕事と生活に追われて日々を過ごしていましたが、エレベーターは気持ち悪くて、時々4階で止まって誰も乗ってこないこともあり、いつも誰かに見られているような気がしていました。
父も来る度に部屋の前の非常階段から女の霊が覗いていたりするのを見ていたそうです。
引越し当初より父からのアドバイスに従い私は玄関の中にお札を貼り、粗塩をまいたりして何事もなく1年が過ぎたのでした。
食事も取れないで深夜まで働くのは当たり前の仕事は今で言うところのブラック企業です。
そのせいか社員は次々と退社していました。
私も2年目になると生活習慣が狂い体調不良になりました。
ちゃんと食事ができない仕事で食生活が狂い免疫力が下がったのかよく風邪を引くようになりました。
両親や祖母のサポートもあったのですが。すでに体は限界がきていたのです。
元々霊が見えることがあるので、体が疲れてくる時には職場でも変な霊を見ていました。
その頃からです、熱がある時に夢でうなされるようになりました。
夢の中で「おいで、こっちにおいで…」
と聞こえ朝起きると足にミミズ腫れのようなアザがあったりしました。
職場でもキレる人が多く、いつもいない人の悪口を誰かが言っていて、私もイライラの八つ当たりで「死ね」と言われることもありストレスは限界に達していました。
そういう言葉を言われると何故か頭の中に残っていて気がついたらその事を考えていたのです。
そうしたある夜また夢で声聞こえます。
「死にたい…死にたい…」そして気がつくと私は部屋のベランダに出ようと窓に手をかけて開けようとしてたのです。
ハット我に帰った時に恐ろしくなりました。
私は父方の亡き祖母が助けてくれたのを感じました。今まで何度も危ない所で救われています。
「この職場、もう私無理だ…」
この事を父に話すとよく頑張ったからもうそこで頑張る必要ないと言われました。
何より普通に食事ができる生活に戻るべきだともいわれ、ほんとうにそうだと思ったのです。
そしていよいよ退職することを決心しました。
つづく